fumi
情景を燻らす散文
25-07-01
ライブをやるにあたり、グッズを作っています。私は白い靴下が好きです。シンプルな薄手のものも好きですし、クッション性が感じられる足底のクルー丈ソックスも大好きで、スニーカーにはかなりの頻度で合わせてはいています。そんなに大好きならばと今回制作した「qq」でソックスをつくることになりました。出来栄えはエクセレントの一言。白ソックスに青い糸で刺繍を入れたわけですが想像以上に良く仕上がっていてサンプルが届いたときの喜びたるや。まだ商品が出来上がっていないので、サンプルを洗っては履き洗っては履きとフル稼働。デザインと丈違いの2足あり、どちらも非常にはきやすく、デニム、チノ、ショートパンツとなんでもこい。自分たちが作ったもの、職人さんの手をお借りして素敵な作品となり、それが生活の中に組み込まれていく。音楽もそうであるし、また手にしてくれた人にとってもそうあってもらえたら、そんな嬉しいことはないです。味わいながら毎日毎日。そう、qq socks、満足も満足、大満足です。皆さんも楽しみにしていただきたい。
つくるでいえば、もう一つ。先日買ったパンツを仕事で着用するに少し丈をあげたかったので、お直しができるスタイリストの友人にお願いしたらミシンを持ってやってきてくれました。なんてかっこいい人なんでしょう。うちにもミシンはありましたけれども、「いや、自分のを」と掲げて持ってきてくれました。実際お願いしていたものはものの数十分で仕上げてしまったので、ずっと直したいと思っていた古着で購入した羽織りの裾をあげたいと相談したところ、「これそもそも裾が切りっぱなしだから、破ったらいいんじゃないの?」とあっさり。生地がきちんと横に裂けることを確認してから「いくよ」とビリビリビリ。なんて気持ちがよいのでしょう。あまりの潔さに「あ、破けばよかったのか」と笑ってしまった。そんなふうにして出来上がった服、いつかお衣装でも着られそうだ。
ビリビリと破かれ、余った素材。さてこれをどうするかと考えた。捨てるには勿体無い。白いTシャツに貼り付けてミシンでダダダダダっと縫ってしまうのはどうかしら、はたまた、ベージュのTシャツにもいいかもしれないと切れっぱしをベタベタと貼り付けて待針でとめ、それをそのまま縫い付けてもらったら凄まじいものが出来上がった。いやはや、余り生地によって出来上がってしまった逸品、この夏はこればかりを着るだろうね。
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