かわいやかわいや

2024.10.23

 雷がなると、まるでスポーツカーのエンジン音のような唸り声をあげ、尻尾を太くしてササササっと押し入れへと逃げ込んでいく姿がある。ゴゴである。雷がこわいらしい。

 ゴゴの身体はずっと小さいまま。いい感じには大人だと思うけれど、ゴゴのおかあさん(まめ)もまた小さい猫さんだったので、彼女もこれ以上大きくなることはないのかもしれない。雌猫は雄猫と違って身体がしなやかで柔い。抱きあげるとぐにゃんと曲がったり仰け反ったりぐにゃぐにゃとするのでおさまりにくいが、落ち着くとこんもりかわいい。

 最近は雨がよく降るし、予期せぬところで雷もなるので、ドキドキがとまらないゴゴ。「大丈夫よ」と声をかけてあげると怯えた顔して「ミャー」となくので抱きあげるのだが、それも嫌なよう。そんな時でも抱かれることはあまり好きではない。自分から甘えたい時に甘えたいのだ。みんなそんなもんか。確かに人間だってそんなもんだ。

 夏がそろそろ終わるのかなという近頃、ゴゴはよく膝に乗ってくるようになった。ちょっと肌寒いと感じるのか膝の上に座りたがる。お尻をポンポンと叩いてあげるとさらに嬉しいようで、こちらとしてはなかなか疲れるがやってあげたい気持ちはある。

 時々懐かしくなってゴゴが産まれてすぐの頃の写真や我が家にやってきて間もない頃の写真を見たりするのだけれど、本当にちっちゃくて可愛い。なんていうか、顔が横にぶにんとなっていて、猫らしくシュッとしていないのである。そこがたまらなく好きで、その面影は今も少し。青い目は呼んでもいつも違うところをみていて定まらなくて、ヨタヨタと歩いてはすぐ転げていたような。リヴァイのことは怖いのだけれど、仲良くしたくて近寄っていっては手を出してちょっかいをかけて。初めてリヴァイが彼女をペロっと舐めてあげた時はわたし、号泣しました。嬉しかったなー。ゴゴを受け入れてくれたんだなと感謝しかなかったし、ゴゴの屈託ない態度がリヴァイの心を開いてくれたのかなと。二匹が戯れる写真はたくさんあって、いつかまとめてみたいなという気持ち。仲はいいけど、ご飯を少しだけ残して、リヴァイにあげるのは、なんなのか。彼女なりの敬意なのかもしれないと思うと親しき仲にも礼儀ありなのかもしれないね。

 あー、かわいやかわいや、ゴゴ。

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